Claude 週間制限について


Claude週間制限に引っかかった話:Max 20xプランでも容赦なし

はじめに

AI駆動開発として日々Claude Codeを使い倒している筆者ですが、先日ついに「週間制限」の壁に直面しました。

実働12時間、6日目にして突然制限がかかり、作業が完全に停止してしまったのです。

月額200ドルを投じているMax 20xプラン利用者でも、この制限からは逃れられません。作業の真っ最中に突如ストップがかかる感覚は、締め切り前には特に厳しいものがあります。

Anthropicの公式発表によれば、この制限に引っかかるユーザーは全体の5%未満とのことですが、果たして本当なのでしょうか?

週間制限導入の背景

なぜ週間制限が必要になったのか

2025年8月28日から導入されたこの週間制限は、Claude Codeの前例のない需要増加に対応するためのものです。

Anthropicは、24時間365日バックグラウンドで継続的に実行している超ヘビーユーザーの存在や、200ドルのプランで数万ドル相当のリソースを消費したユーザーがいたことを明らかにしています。

さらにアカウント共有やアクセス転売、24時間365日稼働する自動化エージェントなどの不正利用が横行し、正規ユーザーのサービス品質低下を招いていたという問題も背景にあります。

各プランの週間制限の実態

Max 20xプラン($200/月)の場合、Sonnet 4が240〜480時間、Opus 4が24〜40時間利用可能とされています。

ただし、コードベースの規模や並列セッション数によって、実際の消費速度は大きく変動します。

ユーザーの阿鼻叫喚

想定よりはるかに早く訪れる制限

Claude 4.5のリリース後、Maxプラン契約者からは「わずか6時間で週間制限に到達した」「1〜2日の通常利用で制限に達し、週の残り5〜6日間が使えない状態になる」といった報告が相次いでいます。

あるProプランユーザーは、2000行程度のプログラムを作成中に、全コード出力を何度か依頼しただけで週間制限の警告を受けました。

「5%未満」という数字への疑問

実際には、報告によれば5時間セッションあたり約10%の使用量となり、これは週に約10セッションに相当します。以前は1日3セッションを問題なく利用できていた開発者にとって、これは従来の約半分から3分の2程度の削減を意味します。

10名以上のチームでは単独利用時の約3.5倍の速度で制限に到達し、20名を超えるチームでは5時間制限の初日で上限に達するケースが全体の約25%に上るという調査データもあります。

公式の「5%未満」という数字が、実際のユーザー体験と乖離しているように感じられるのも無理はありません。

制限に達した時の現実

選択肢は限られている

週間制限に達した場合、標準API料金で追加使用量を購入して作業を継続できますが、これは完全に任意です。

しかし多くのユーザーにとって、月額200ドルを支払った上でさらに従量課金を強いられるのは納得しがたいでしょう。

実際、複数のMax 20xプラン契約者が「サブスクリプションをキャンセルした」「競合サービスへの移行を検討している」と表明しています。

作業中だったので、切りのいいところまで継続するために課金
画像は4時間16分後にリセットになっていますが、制限にかかった時は約22時間後にリセットでした。

信頼性の問題

ユーザーからは「制限の緩和よりも透明性と公平さを求めている」「制限リセットより、信頼のリセットをしてほしい」といった声も上がっています。

リセット時間が告知なく変更されるという報告もあり、予測可能性の欠如が更なる不信感を生んでいます。

プロの開発者として感じること

実働12時間×6日が「ヘビーユース」なのか?

筆者の場合、決して24時間365日Claude Codeを回し続けているわけではありません。AI駆動開発の手法として、通常のソフトウェア開発業務で1日あたり実働12時間程度、それを6日間続けただけで週間制限に到達し、作業が完全に停止しました。

これが本当に全ユーザーの上位5%に入る使用量なのでしょうか? むしろ、プロフェッショナルな開発現場では標準的な使用パターンではないでしょうか。

著作権訴訟との関連性?

Anthropicは最近、AI著作権訴訟の和解で少なくとも15億ドル(約2,200億円)を支払うことになったと報じられています。

この巨額の支出が、ユーザー向けリソースの制限強化につながっているのではないかという憶測も、コミュニティでは囁かれています。真偽は不明ですが、タイミングが重なっているのは事実です。

まとめ

Claude Codeの性能は間違いなく素晴らしく、AI駆動開発を実現する上で欠かせないツールです。しかし、技術そのものは高く評価されていても、「ユーザーあってのAI」という原点を忘れてはならないでしょう。

月額200ドルという決して安くない料金を支払いながら、週の大半を使用停止状態で過ごさなければならないという現状は、改善が必要です。

Anthropicは今後の利用データを分析しながら、場合によっては柔軟に制限を調整することも検討しているとのことです。

プロの開発者として願うのは、透明性のある制限設定と、実際の業務に即した現実的な使用枠の設定。そして何より、予測可能で信頼できるサービス運営です。

「5%未満のユーザーにしか影響しない」という公式見解が、本当に現実を反映したものなのか。今後の改善に期待したいところです。


参考文献

  1. TechCrunch「Anthropic unveils new rate limits to curb Claude Code power users」(2025年7月29日)
    https://techcrunch.com/2025/07/28/anthropic-unveils-new-rate-limits-to-curb-claude-code-power-users/
  2. Impress Watch「Claude Code、週ごとに利用制限導入へ 一部ユーザーが使いすぎ」(2025年7月29日)
    https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2034929.html
  3. piunikaweb「Anthropic faces heat after rolling out stricter weekly usage caps alongside Claude 4.5」(2025年10月1日)
    https://piunikaweb.com/2025/10/01/claude-weekly-usage-limits-issue/
  4. Apidog「Will New Weekly Rate Limits for Claude Pro and Max Hinder Your Coding Workflow?」(2025年7月30日)
    https://apidog.com/blog/weekly-rate-limits-claude-pro-max-guide/
  5. Portkey「Everything We Know About Claude Code Limits」(2025年7月29日)
    https://portkey.ai/blog/claude-code-limits/
  6. GitHub Issue「Weekly Usage Limits Making Claude Subscriptions Unusable #9424」(2025年10月12日)
    https://github.com/anthropics/claude-code/issues/9424
  7. rorosuke「Claudeで『週間制限』の警告が出てしまった話」note (2025年10月)
    https://note.com/rorosuke/n/n8336e5ded17c
  8. rorosuke「Claude AI『週間制限』導入で大炎上 ―― Redditで利用者の阿鼻叫喚が半端ない」note (2025年10月)
    https://note.com/rorosuke/n/nb0c528902a2e
  9. 生成AIと建設DX「【緊急】Claude利用制限導入!開発チームを救うCTO戦略とは」(2025年7月29日)
    https://axconstdx.com/2025/07/29/【緊急】claude利用制限導入!開発チームを救うcto戦略/
  10. gihyo.jp「Anthropic、Claude ProとMaxで新たな"週次レート制限"の導入を予告」(2025年7月29日)
    https://gihyo.jp/article/2025/07/cloude-weekly-rate-limits

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