OpenAIの異例の事後検証「ゴブリンはどこから来たのか」

「ゴブリンはどこから来たのか」

前回の記事でお伝えした通り、GPT-5.1以降のOpenAIモデルには奇妙な癖がありました。応答の中に、ゴブリンやグレムリンといった空想上の生き物の比喩が、繰り返し登場するようになっていたのです。OpenAIはこの現象について「Where the Goblins Came From(ゴブリンはどこから来たのか)」と題した異例の事後検証レポートを公開しました。

数億回規模で発生していた

この現象は、たまに起きる程度のものではありませんでした。レポートによれば、数億回規模の出力にわたって、統計的に有意なレベルでゴブリン・グレムリン・その他の空想上の生き物のメタファーが混入していたことが確認されています。ユーザーが意図せず目にしていた「独特な言い回し」が、実は大規模なアライメント(AIの挙動を意図通りに導く調整)上の副作用だったことになります。

なぜ事後検証を公開したのか

この種の内部的な不具合や癖について、企業が詳細な分析を自ら公表するのは珍しいことです。AIモデルの学習・チューニング過程で、開発者が意図しない挙動がどのように生まれ得るかを示す事例として、業界内でも注目を集めました。

当社の受け止め

AIモデルの「性格」や「口癖」は、プロンプトエンジニアリングだけでなく、学習・強化学習の過程で意図せず形成されることがあります。当社が「wagahi」のキャラクター生成で経験してきた「同じような話し方になってしまう」課題とも通じるものがあり、他社の事例からも学べることは多いと感じています。


本記事は2026年4月時点の情報に基づいています。

著者: 株式会社シーテン — インフラ系から宇宙関連システムまで20年以上の開発経験を持つ技術者集団。2025年より生成AI・AIエージェントを活用したAI駆動開発に本格参入し、自社プロダクト「wagahi」の開発を通じて実践知見を蓄積中。

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Mark4
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