日産の長期ビジョンに見るE2E自動運転の本格化

「監視不要」のレベル4が現実味を帯びる

自動運転の世界で、2026年は大きな転換点を迎えています。キーワードは「E2E(エンド・ツー・エンド)AI」。従来のようにルールベースのモジュールを積み重ねるのではなく、車両の制御全体を一つのAIモデルが担う方式です。人間の監視を必要としない「レベル4」の実用化が、日米中それぞれで本格化しつつあります。

日産、長期ビジョンでAIドライブを9割へ

日産自動車は英国のAI企業Wayve社と協業し、次世代プロパイロットをE2E AIで再構築する方針を進めています。長期ビジョンでは、AIドライブ技術をグローバルラインナップの約9割にまで拡大する計画が示されました。特定の高級車種向けの先進機能という位置づけから、「標準搭載される基盤技術」へと軸足を移す構想です。

日本発スタートアップ、3拠点で実証

日本発のスタートアップ企業ティアフォーも存在感を示しています。レベル4+E2E AIを組み合わせた技術をCES 2026で展示し、東京・ピッツバーグ・ミュンヘンの3拠点で実証走行を開始しました。国・地域をまたいで同じアーキテクチャを検証できる点は、E2E方式の強みの一つです。

トヨタも開発環境を公開

トヨタの子会社であるウーブン・バイ・トヨタは、自動運転AIの開発環境を公開しました。走行データを収集し、7つの工程を経てAIモデルを学習させるプロセスを確立しているとしています。大量の実走行データをどう選別し、モデルの学習に活かすかが、各社共通の技術的な焦点になっています。

Waymoは20都市以上への拡大を計画

米国のWaymoは2025年に1,400万回の配車を達成しており、2026年末までに週100万回の配車を目標に掲げています。2026年中には東京・ロンドンを含む20都市以上への展開を計画しており、自動運転タクシー(ロボタクシー)は実験段階から事業段階へと移行しつつあります。

ソフトウェア開発者としての視点

当社はWebアプリケーション開発が専門であり、車両制御そのものを手掛けているわけではありません。それでも、E2E方式への移行——すなわち「個別のルールを積み上げる設計」から「大規模モデルに判断を委ねる設計」への転換は、当社が日々向き合っているAI駆動開発の方向性と地続きの変化だと感じています。安全性が問われる領域でどこまでAIに判断を委ねるか、その線引きは自動車業界に限らず、今後あらゆるソフトウェア開発が向き合う課題になるはずです。


本記事は2026年4月時点の情報に基づいています。

著者: 株式会社シーテン — インフラ系から宇宙関連システムまで20年以上の開発経験を持つ技術者集団。2025年より生成AI・AIエージェントを活用したAI駆動開発に本格参入し、自社プロダクト「wagahi」の開発を通じて実践知見を蓄積中。

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Mark4
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